Works 施工事例
自分に還るための
「ひととき」
自分自身を少し好きになる
きっかけになる場所
この美容室で最初に考えたのは、どんな形にするかではなく、ここで人がどんな気持ちになるかということでした。店名に込められた想い、訪れるお客様の年齢や過ごし方、これからどんな店に育てていきたいのか。何度も対話を重ねながら、その輪郭を探っていきました。
目指したのは、「ここで過ごす時間が、自分自身を少し好きになるきっかけになる場所」。そのため、女性らしさを前面に出すのではなく、彩度を抑えた色調で甘さを控え、壁や開口には角をつくらず、やわらかな曲線を用いています。
約56㎡という限られた空間では、収納を壁面に集約し、席の間は壁で閉ざさず、レースカーテンで視線だけをやわらげました。鏡に映る顔が美しく見える照明の位置、外から見たときの店内の見え方、スイッチや扉の向きまで、一つひとつ使う人の所作から考えています。
すべてを新しくするのではなく、既存の壁や天井を生かしながら、費用を抑える部分と手を掛ける部分を見極める。髪を整えるためだけの場所ではなく、そこにいるあいだ、少しだけ自分を肯定できること。限られた条件の中でも、その時間が心地よく残る美容室を目指しました。







data
(竣工日) 2026年01月
(所在地) 奈良県 奈良市
(延床面積) 56㎡
(施工内容) 店舗