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記憶を紡ぐ場所

お客様が生まれた年に、お祖父様が植えた吉野杉。七十年の歳月を経たその木を、手摺の笠木として用いました。階段もまた、長年この家で使われてきたものを残し、踏板には滑り止め加工を施しています。

 

新しいものへ置き換えるのではなく、この家に残る時間と、家族に受け継がれてきた木を、これからの暮らしへ生かしていく。毎日手に触れる吉野杉は、使い込むほどに艶を増し、色を深めていきます。

 

お祖父様が植えた一本の杉は、七十年を経て、今度はこの家で家族を支える木となりました。過去に敬意を表し、次の歳月を重ねる。