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「実り」を家へ還す

この家では、昔から暮らしの身近にあった「藁」を、もう一度建築の素材として取り入れました。

 

米を育て、収穫する。そして残った藁まで無駄にせず、暮らしの中へ還していく。それは新しい発想ではなく、かつて日本の住まいの中にあった、ごく自然な循環です。

 

キッチンの腰壁には藁を混ぜ込んだ漆喰を使い、左官職人が一面ずつ手で仕上げています。均質な工業製品にはない、藁の繊維そのものが壁の表情として現れます。

 

さらに屋根裏には藁を敷き詰め、内部に空気を抱える性質を利用して断熱にも活用。目に見える場所だけでなく、見えなくなる場所にも、その土地で昔から使われてきた素材の知恵を生かしています。